自分に合ったラケットの面の形の選び方
ラケットを選ぶうえで重要になってくるのは、ラケットの面すなわちフェイスに関する情報ですが、ラケットの面にはどのような種類があるのでしょうか。
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フェイスのサイズ
まず、気にするべきことはフェイスのサイズです。
フェイスサイズによってボールの飛びやすさやコントロール性が変わってきてしまいます。
現在の標準的なフェイスの大きさは100平方インチです。
平方インチとは何ぞやと思う人もいると思います。
100平方インチはだいたい645平方センチメートルになります。
私が、今使っているバボラのアエロプロドライブも100平方インチです。
ちなみに、フェイス面積が100平方インチ前後のラケットのサイズを「ミッドプラス」といいます。
それでは、フェイス面積によって性能にどのような違いが出てくるのかということを具体的に解説していきたいと思います。
オーバーサイズ
標準的な100平方インチのラケットよりもフェイス面積が大きいものを「オーバーサイズ」と呼びます。
このサイズのラケットは後述するスイートスポットも広くなるため、初心者の方でもボールを打ちやすく飛ばしやすい性能になっています。
面のサイズが大きいため、ラケットに張られているガットが、よくたわみ、トランポリンのようにボールを飛ばすことができ、力をあまりかけなくても遠くまで飛ばすことができるという利点があります。
ですが、逆にコントロール性はあまりよくないという欠点があります。
また、ボールが面にあたるときにラケットがボールのパワーを吸収してしまうので、スピードが少し落ちてしまうということもあります。
まとめると、大学のサークルなどで気軽にラリーをしたいという人には向いているラケットということになります。
ミッドサイズ
オーバーサイズのラケットとは逆に100平方インチよりもフェイス面積が小さいラケットを「ミッドサイズ」といいます。
“ミッド”と言ってますが、現在のラケットでは標準よりも小さいサイズのラケットになります。
ラケットの面が小さいことになんかメリットがあるのかという疑問を持つ人もいるでしょう。
フェイス面積が小さいということは、確かに打てる面積が小さくなってしまうので初心者には打ちにくいかもしれませんが、練習を重ねたプレーヤーはだいたいいつも同じ位置で打てるようになるので、上級者向けのラケットということになりますね。
メリットとしては、フェイス面積が小さいので、スイングをするときに空気抵抗が小さくなります。
その結果振り抜きがよくなり、スイング速度を速くすることができるようになります。
また、スイートスポットが小さくなってしまいますが、スイートエリアにあてたときはコントロール性が高くなります。
面が小さい分、繊細なショットが打てるようになるというわけです。
パワーがあり、本格的にプレーしたいという人が使うと、コントロール性の高い強力な球を打つことができるでしょう。
つまり、フェイス面積が比較的小さめなミッドサイズのラケットは、大会で勝ちたいというような本格的なプレーヤー向けのラケットということになりますね。
フェイスの形
フェイスのサイズも大切ですが、それと同じようにフェイスの形についても考えなければいけません。オーソドックスな丸形に比べて、フェイスが四角型のラケットは縦糸と横糸が長く張られているため、スイートスポットの面積は大きくなります。
また、グリップに近い方が狭くなっているような楕円型はフラットをよく打つ選手に向いています。
逆に、グリップ側が広がっているような楕円型をしているラケットは、トップスピンをよく打つタイプのプレーヤー向けです。
このように、フェイスの形もプレーに影響を及ぼしてきます。
面の形が変わると、ストリングパターンも変わることが多く、これによってラケットの特徴も変わってくるので、ストリングパターンについて書いたこちらの記事も参考にしてみてください。
一般的にフェイスの形状が横長な場合、スピンをかけやすいラケットになります。
これは、トップスピンのボールを打つときは、ラケットの面の横方向にスワイプするような動きで、ボールをこすって打つと思いますが、横に長いラケットの場合は、スイートスポットも横に広くなるため、スピンをかけるときに接触するスイートスポットがより広くなり、安定してスピンをかけることができるからです。
逆に、フェイスの 形状が縦長な場合、ストリングが大きくたわむことができるので、反発力があり、パワーの出やすいラケットになります。
つまり、フラット気味のショットを打つ選手にオススメということです。
ラケットのフェイスを縦長にした方が、パワーが出るということはできるだけラケットを縦長なものにした方がよいのではないかと思う人もいるのではないでしょうか?
でも、実際に販売しているラケットはのフェイスサイズはだいたい決まってますよね。 なぜでしょうか?
それは、テニスというスポーツが感覚をとても大事にするスポーツだからです。
ボールを打ったときの感覚というのは、振り抜きやすさや空気抵抗が小さいか、打球感がはっきりしているかなどに表れると思うのですが、ラケットが大きくなっていしまうと、空気抵抗が大きくなってしまい振り抜きにくく感じてしまうのです。
そのような理由から選手はフェイスが大きなラケットを敬遠してしまうのです。
ということで、今存在しているくらいの大きさがちょうどいいのかもしれませんね。
スイートスポット
さあ、この記事の中にも何回か出てきた「スイートスポット」という言葉ですが、テニスをやられている人はさすがに聞いたことがあるのではないでしょうか。
ということで、スイートスポットについても少し触れていきます。
スイートスポットとは、ラケットの面の中心部の、反発がよくて打球感の良い部分のことで、打ったときに、ほとんど振動が伝わってこない心地の良い部分のことです。
縦糸と横糸が一番強く張られたところで、ボールがフェイスにあたった時、よくたわんで力が伝わりやすいところとなっています。
なので、このスイートスポットの位置や大きさもラケットを選んでいくうえで大切になってきますね。
スイートスポットについてはこちらの記事で詳しく説明しています。